CEU世界観ノート

アイディア整理&保管庫

幽霊

集合的無意識の循環におけるバグの一種。

個体が大河に統合される時にはまずラベルを剥がし、その後に情報が吸収されていく。この時に何らかの要因でラベルを失った意識が、その領域の留まってしまう事がある。いわゆるデフラグのミス。

人が幽霊を見るのは、物理的に存在しているからではなく、無意識がそこに違和感を感じるからだ。だから地球の意識に縁がないもの、生物でないものには干渉できない。

意思も目的もないまま、孤独に彷徨う存在は常に仲間を探している。孤独な人間が魅入られやすいのはそのためで、自我や生命力の強い人間は霊を寄せ付けない。

ただし、自我の強い生き物こそ強い執着を持つので、バグが起こりやすい。

ブルーライブラリ

地球の本棚。

いわゆるアカシックレコードとは違い、地球の物理的現象をエネルギーの流れから逆算して再現し情報を引き出す、シミュレータの一種。または計算に必要なあらゆる物理的要素そのもの。

人の魂の保管庫とされるアカシックレコードは、地球の神が該当するが、人だけではなくあらゆる生物の意識が内包されている。

時間

時間とは生物だけが持つ能力である。

正確には、生と死を認識した生物が、生という錯覚を得た瞬間から長年かけて習得した認知能力だ。

本来微子が発する振幅エネルギーのベクトルは全方向性である。

これは人の定義上で言えば、時間を前後する振幅も含まれる。時間が一方向に流れているという認識は誤解だ。正確にいえば一方向に流れる変化だけを感知することで、あたかもエネルギーが一方向にしか変化していないという錯覚を獲得する方向に進化してきた。何故ならそうでなければ一度きりの生に意味を見出すことに出来なかったからだ。

時間など本来は存在しない事を認識していた生物は淘汰されたのだ。

つまり、死が生まれた時に時間も生まれたと言える。

地球の神は時間を認識していない。

地球の神

白い聖職者の様な装束に、常にダンスに用いる様なフラッグを持ち歩いている不審な女。

奔放な振る舞いで周囲誰からも愛されているがどんな暮らしをしているのかは誰も知らない。

場所を問わず現れ、どこか超然とした発言が多いが、その正体は地球上の生物全体の集合的無意識である5次元のエネルギー体。座標軸は3次元の空間に意識と確率。

その目的は集合的無意識の領域をより遠くに伸ばす事。

全ての時間において有限である枝の終わりを無限へと伸ばそうとする本能を持っている。

集合的無意識が存在するあらゆる時代・時間軸を渡る事ができて、それにより地球の生物(特に人)の可動域を延命する為に動いている。それは本能の様なもので明確な目的や欲望がある訳ではないようだ。

地球のあらゆる生物には慈愛を持っているが、地球外のものには全く興味がない。

あらゆる生物の意識を知覚できるので全知のように見えるが、生物が自我を獲得する前の時代は存在が曖昧で、上手く渡る事が難しい。また干渉できるのは地球上の意識だけなので、意識を持たない存在や地球外の生物に対しては何の影響力もない。

時間という概念が認識出来ないため、どこかズレた発言が多い。その人間の感覚を理解する為に、現し身用に男を取り込んだ。

全てのパラレルワールドにおいて意識と情報を共有する一個体。

 

名前を名乗る時はフェン(phene)

フルネームはphene・poem noin(Epiphenomenonのアナグラム)。まるで詩のような表現型。もちろん自称だ。

魔法・魔女たち

世界の理を直観で理解し干渉するものたち

世界の最小要素が座標である事を理解し、操作することで超常を引き起こす、ハッキング技術である。

座標操作自体は技術と適切な機材が揃えば、多くの人間が実現できるが、魔法において最も重要な才能はその行為が世界を構成するシステムに許されるかどうかだ。

大抵の人間は許容量を超えた干渉が検知されると『修正』されてしまう。

才能を持つ者は、この許容量が大きい。言い換えると魔力とは、管理者によりアカウントに付与されたチート権限の深さなのだ。

魔女たちが大魔女と呼ばれる存在を信奉し、選ばれしものを自称するのはこのためだ。

魔女たちが魔法に目覚めることを天啓と表現するが、これは管理者による意図的なリークだ。

魔女にはギルドが存在するが、ガイドラインは存在しない。何をするかはそれぞれが選択するほかない。

妖狐

真っ白な肌に赤目、背中から生える8本の触手と1本の尾がさながら九尾の狐を思わせる見た目をしている。

非常に密度の薄い光の粒で体が構成されていて、触れる事ができない。温度に耐性があるので、まずは過酷な寒冷地や溶岩地帯に潜み、徐々に人里に降り、侵食範囲を増やす。

宇宙から少しずつ飛来してきて、現地の生物に取り憑き、徐々に星中の生物を飲み込んでいく。最終段階まで至るとじわじわと星の命を吸い始め、吸い尽くすと他の星に移動していく。

ただし、取り付く事ができるのは夢を見る事ができる生物だけだ。夢の中で誘惑されると次の朝には意識を乗っ取られている。

甲虫のミイラを開発した生物の天敵であり、星の命を先に吸い尽くす、という遠回りすぎる強硬手段で妖狐を滅ぼそうとした。それほどに直接的な対処が難しい種族なのだ。

掘り起こされた甲虫のミイラ

5000年前に地球に落ちた片手程の甲虫型の侵略兵器。

宿主に取り付き、一度寄生すると死ぬまで離れない。

古代エジプトの王が他国の侵略に利用し、一時代を気付いたが、充電が不完全だった事と機能が欠損していた事で、王の夭折と共に機能を停止し、王墓に埋葬された。

現代に墓が発掘されるが、墓荒らしにより紛失。闇市に二束三文で売り飛ばされる。

充電期間を経て再起動した際に、たまたまそばにいた青年に取り憑いた。

エネルギーさえあれば、考えうるどんな武器でも瞬時に精製可能。スペック上では一体で星中の生物を根絶やしにする事が出来る。

侵略した星のエネルギーを吸い尽くして卵を産みつけ、別の星に渡るというサイクルを繰り返し、無数に増え続けてきた。

侵略そのものが目的ではなく、天敵を殺し尽くす事を目的として開発された。しかし、彼らを生み出した星系は天敵に食い尽くされて既に絶滅している。